top of page

 PASS SIDE JP流ハスキーとの付き合い方

PASS SIDE JPが考えるハスキーとの付き合い方とは、家族、パートナーとしてしっかりとコミュニケーションをとることで、お互いに理解しあう事です。マニュアルに則った均一化されたしつけやトレーニング法を行うだけでなく、個々の個性をきちんと把握した上でその子の性格や特性に合わせ、飼い主と犬が一緒になり、その子にとっての最適解を求めていくことが大切だと考えています。

実際に犬舎で行っているトレーニング方法や日々気を配っていることを紹介しているので、参考にしてみてください。

・しつけについて

 

ハスキーは自分がリーダーになりたがる性質があります。まずはしっかりと主従関係を覚えてもらいます。

しつけは犬が人間社会の中で暮らしていくためのルールです。早く覚える子もいれば何回も繰り返し教えて貰うことで覚える子もいます。

犬の性格にあった方法で根気よく教えています。例えば、落ち着きがなく集中するのが苦手な子の場合、他の犬いない場所や物音がしない環境で1対1の状況を作ることで犬の意識がすべて自分(飼い主)に向くようにしてからトレーニングを始めます。最初からコマンドを覚えさせるのではなく、犬がまず飼い主を意識するようにするところが大切です。

しつけは人の一方的な要求であり、犬にとってはかまってもらっている、遊んでもらっているという認識です。その遊びの中でルールをしっかりと教えてあげます。いきなり完璧を求めるような事をせず、「そのうちできるようになるさ」くらいの心のゆとりをもって行うことで飼い主のトレーニングに対する精神的なストレスも緩和できます。

ハスキーは性質的に興味が他のことへ移りやすくひとつのことを集中して続けることが難しい犬種です。しつけやトレーニングを行う上では飼い主の根気が最も重要になります。

おやつや食事、おもちゃなどで意識がひとつのものに向いているときはしっかりと集中しているので、トレーニングを行うには絶好のタイミングです。

そして一度に複数のことを覚えさせるのではなく、ひとつひとつのコマンドをしっかりと覚えさせるようにします。

ひとつ覚えたら、何度も繰り返して定着させ、そこから関連付けてもうひとつといった具合に進めています。

 

・食事について

 

①食事の回数や量

食事の回数は1日2回(幼齢期は1日3~4回に分けて少量ずつ)健康状態を見ながら与えています。(量はフードの種類によって異なるので必ずパッケージ記載の表示を参考に決めてください。)

幼齢期は毎日体重を測定し、お腹の張り具合を確認して食事量を調整しています。(フードの変更を行う場合には下痢を起こす場合があるので幼齢期は特に注意をしてください。)

フードを切り替える場合には食べているフードに新しいフードを少しずつ混ぜていき、徐々に切り替えるようにしてください。

食べ過ぎなどによる嘔吐や下痢には十分注意し、食欲がない、体重が増えないような場合には獣医師等に相談して食事の工夫をしてあげましょう。

しっかりと栄養調整されたドッグフードを与えている場合にはサプリメント等は特に必要ありません。

 

②飲み水

常に新鮮で清潔な水が十分に飲める状態にしています。

 

注意が必要な食べ物

犬にとって有害な食べ物は多く存在します。多くの場合、誤飲や飼い主の目の届かないところで食べてしまうというケースで症状が発生します。

下記の食べ物については僅かな量でも症状がでる犬もいるので注意が必要です。

・ネギ類(加熱しても不可)

・チョコレート(カカオ)

・生のイカやタコ、エビなどの魚介類(加熱したものであれば大丈夫です。)

・レーズン、ブドウ

・生卵の白身(加熱、又は黄身と一緒に与えれば問題ありません。)

・キシリトール

・ナッツ(特にマカダミアナッツ)

・コーヒー、紅茶、アルコール

・乳製品

・ベーコン、ソーセージ、揚げ物

・アボカド

・鳥や魚の骨など先が尖っている骨

・生肉

・種(モモ、ウメ、プラムなど)(果肉自体での中毒症状は確認されていません。)

・刺激物(香辛料や調味料等)

 

人の食べ物は塩分・糖分が多いため、控えていただき、手作り食にする場合は獣医師等にご相談ください。

 

2010 - present

2010 - present

・運動について

 

シベリアンハスキーの1日の運動量の目安は成犬で1時間から2時間程度の散歩が必要だと考えています。(ご家族のペースにあわせて1日1~3回程度にわけて運動させてあげましょう。お散歩は運動のみではなく、犬の社会化にとっても重要ですので無理のない範囲で行ってください。)

運動不足はストレスとなり、体力があり余ってしまうとイタズラなどをしてしまうことがあります。

ドッグランなど思い切り走れる場所で発散させてあげることも有効です。若いうちにしっかりと筋肉をつけておくことが大切です。

幼齢期はワクチン接種後にお散歩の開始時期を獣医師等と相談してください。

小さなお子様だけでの散歩は危険ですので決して行わないでください。

運動不足などで背中が猫背のように曲がっている場合にはハーネスをつけての引き運動を行うことで多く場合、改善がみられます。

引きが強く散歩中に自分勝手に歩く場合は、首輪をチョークタイプのものにしてリードウォークの練習をしましょう。

ドッグランなどでノーリードで遊ばせる場合は、入場してすぐに放すのではなく先に遊んでいる犬たちとあいさつを済ませてからゆっくりと場内を歩き、慣れさせてから放すようにしましょう。また、ハスキー同士では普通に遊べても他犬種には激しすぎてトラブルになるケースもあるので、他犬種との接触に特に気を配ってください。

・病気、怪我について

 

①人と動物の主な共通感染症とその予防方法:

病原菌を保有する動物に舐められたり、咬まれたり、排泄物に触れたりすることで人にも感染する病気があります。きちんと管理を行うことで安心して動物と暮らすことができます。犬から感染する病気には次のようなものがあります。

パスツレラ感染症

原因はパスツレラ菌で、多くの動物は無症状で口の中にこの菌を保有しています。人の抵抗力が低下している状態で咬まれたり、舐められたりすることなどで感染すると言われています。人の症状としては、傷口の痛みや化膿、リンパ節の腫れなどがあります。予防として、食べ物の口移しやキスをしない、食器を分けるなどを心がけましょう。

レプトスピラ症

感染動物の尿にいるレプトスピラ菌に汚染された土壌に触れたり、沼や水田の水などを飲むことによって感染します。人の症状としては、発熱、頭痛、怠惰感、腎不全などが見られます。予防として、感染尿に触れたり、生水を摂取したりしないようにしましょう。犬はワクチン接種により予防できます。

回虫症

動物の糞中に回虫卵がいる場合、手などを介して人の口に入ることで感染し、皮膚や眼の障害など様々な症状を引き起こすことがあります。予防として、便はすぐに片付け、動物に触ったり砂場などで遊んだ後はよく手を洗いましょう。

狂犬病

狂犬病にかかった動物に咬まれることで感染します。人の症状としては、発熱、頭痛、神経症状などがあり、後に昏睡に陥り死亡します。発症してしまうと治療方法はありません。日本では50年近く狂犬病の発症はありませんが、海外での発症は多く、日本に持ち込まれた場合に備え、狂犬病の予防注射が義務付けられています。犬を狂犬病から守るだけでなく、人を狂犬病の恐怖から守ることになるので、必ず予防接種をしてください。

皮膚糸状菌症

原因は真菌(カビ)の一種で、菌が付着した物質や感染した動物との接触で感染します。人の症状としては、円状の皮膚炎やかゆみ、脱毛などが見られます。犬にもそのような症状がみられたら、動物病院で検査を行ってください。予防として、感染動物との接触を避け、手をよく洗いましょう。

②犬が掛かりやすい主な病気とその予防方法(犬種によって異なります。)

皮膚病

日頃から皮膚を清潔に保つためにはこまめなブラッシングを心掛けましょう。その際に皮膚を傷つけないようにやさしく行ってください。犬の皮膚はデリケートなのでかゆみ、赤みが出た場合は早めに獣医師等にご相談ください。

外耳炎

日頃から耳の様子を観察し、赤み、かゆみ、においが強い、耳垢が多い場合ははやめに獣医師等へご相談ください。また、家庭でのケアは外耳炎を悪化させることがあるので注意してください。

嘔吐・下痢

犬が食べ物を吐く場合、胃腸炎や異物誤飲、感染症などが原因として考えられます。また、下痢の症状については軟便や水溶性、血が混じるものまで状態は様々です。幼齢期の場合や下痢が続き脱水症状がみられる場合は、状態が急激に悪化することがあるため、症状を注意深く観察して早やめに獣医師等にご相談ください。

犬フィラリア症

フィラリア(寄生虫)をもっている蚊に犬が刺されることで感染します。感染後、フィラリアの幼虫が心臓や肺動脈に寄生するため、咳、腹水、運動をすると疲れやすいなどの症状が現れます。フィラリア症は予防薬で予防できるので、獣医師のフィラリア予防プログラムをしっかり守って予防しましょう。

③怪我とその後の処置について

咬傷事故

食べ物やおもちゃの取り合い、その他のことで犬同士がケンカになったり、ふとしたきっかけで他人を噛んでしまったりといつ咬傷事故が起きても不思議ではありません。

飼い主は咬傷事故が起こらないように気を配らなければいけません。

ですが、万が一、咬傷事故が起きてしまったら飼い主がしなければいけないことが4点あります。

1:噛まれた人の手当て

犬の口の中には雑菌がたくさんいるので軽傷だからと軽く見ずに、必ず病院へ飼い主が同行し、ワクチンの接種状況などをきちんと医師へ説明してください。

2:報告

咬傷事故が起きた場合、飼い主に役所(保健所や動物愛護センター)への届け出義務が生じます。

24時間以内に報告を行ってください。

3:狂犬病の確認

48時間以内に獣医師に狂犬病の疑いの有無について検診させなければなりません。

4:再発防止

再発防止策を考え、実行してください。

靭帯断裂

急に走り出すなど大きな負荷がかかった時に靭帯の断裂を起こす場合があります。

手術とリハビリによって歩行機能は回復します。

・飼養施設について

 

①室内:(推奨)

ケージの大きさはトイレの他に眠るスペース、食事と水を飲むスペースがあることが望ましいのでゆとりのあるものを用意してください。小さな子犬は特に体温調節が難しいため、寒い時期は暖かく過ごせるための工夫を、暑い時期は涼しく過ごせる工夫をお願いします。また、自分でドアを開けられないような工夫や、体を傷つける恐れのある突起物等への注意も必要です。よくジャンプをするなど活発な子の場合、足を痛めてしまう可能性があるので屋根付きのものが望ましいです。なるべく中の様子が分かるようなゲージを用意してあげてください。また、ゲージを毛布等で覆い落ちつける場所にしてあげることも大切です。

 

②屋外:

眠るスペースは暑さ寒さ等が防げるような設計のものを用意しましょう。また、迷惑や危険防止のため、外来者や通行人の多い場所は避け、入口に鍵をかけたり鎖につなぐなど逃げ出さない工夫をしましょう。体を傷つける恐れのある突起物等への注意も必要です。首輪やハーネスから自力で抜ける可能性があるため檻などの逃げ出せない施設での飼養を推奨します。

 

③用具:

食器や水入れ、トイレ、寝具、ブラシなどは常に清潔に保ちましょう。装着する首輪、ハーネス、リードなどの用具は成長とともに適切なサイズの物へ変えるようにしましょう。

 

・不妊去勢措置について

 

繁殖を制限する主な措置としては不妊・去勢手術(数万円)などがあり、その効果としては性格が穏やかになり共生がしやすくなることや、発情期のストレスの軽減、生殖器に関わる病気の予防につながることなどがあげられます。その反面、ホルモンバランスが狂うことで太りやすいなどの影響があるので食事にも気を配るようにしてください。

不妊・去勢の措置の方法や時期、費用については、その子の年齢や体の大きさなど個体差がありますので、詳しくは獣医師等にご相談ください。また、お住まいの地域の公共団体(区役所、市役所など)によっては不妊・去勢措置に対して助成金が支給される場合もありますので、お住まいの公共団体または獣医師等にお尋ねください。

飼養頭数が増え、適切な飼養管理ができなくなってしまった場合には、他人に迷惑をかけたり、被害等を及ぼすのみならず、遺棄や虐待等の違法な行為にもつながります。管理できる範囲以上の繁殖は制限しましょう。

bottom of page